2019年09月08日

クローズアップされる母娘関係。

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母と娘、良好な関係を築くことが難しい、とよく耳にする。

大切な人だと想っているのに、ちょっと話しただけで意見が食い違い、微妙に違和感ある反応に、いちいち腹を立ててしまって。
さらに他の兄弟への態度の違いが輪をかける。

大人げない!と客観的な自分と、いやいや私は間違ってないでしょって、肯定する自分。

世間様と距離感を保ちながらお付き合いするように、母とも距離感を保てば、そもそも腹を立つことすらないはず。

とはいえ、イライラしてしまい挙句に、自分か母か、どっちの人間性に難あり?なーんて負の連鎖にはまり、私は長らく、母娘関係の娘の立場で頭を悩ませてきた。

私は結婚を機に14年ぶりに帰郷をして、母と過ごせなかった時間を埋めていくようにお出かけを楽しみつつ、水面下ではこんなくだらない失態を度々しでかしていた。

嫌なら、会わなければいいのに。
でもまた、一緒にお出かけしてしまう矛盾した自分。笑。

数日前、そんな母の誕生日だった。

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私の中で、大切な人と会食をしたい時、たいていここを利用する。

お料理、器、ハード面においても風流を感じさせる空間と、趣ある接客が私にはしっくりきて、自分も相手も、空間の一部に溶け込んでしまうからこそ、’温石’への予約には、自然と相手を選んでいる。

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無理言って、持参した誕生日ケーキを出してもらい、
ろうそくに火がともされ、店員さんの配慮のおかげで素敵な誕生日会になった。

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母は最近、父以外のある人との関係で相当頭を悩ませ、私に仲介を求めた。

母にとってのある人は、かけがえのない大切な存在だけれど、ある人の世間体と裏腹な言動を聞けば聞くほど同情してしまい、ところが、明らかに、母にもその原因があり、同調できなかった。

だからと言って、私がある人の人格を否定すれば、母にとっての大切な存在をけなすことになるので、途端に私の話に聞く耳を持たないし、母を否定してもまた然り。

そこに、モラルに反していないか、道徳的にずれていないか、って社会的常識範囲を突き付けてみる。
それでも、母のシャッターは閉じる。

弱さをむき出しした相手に加担し続ければいいのか、自分さえ我慢すればいいのか、悩みの根は深い。

何度、母とこの件を話しあっただろう。

慎重に言葉を選びながら、
相手が母に何度も投げかけた言葉を心理的に掘り下げて洞察してみたり、
生活環境が人に及ぼす行動パターンを客観的に話し合った。

母だけでなく、何より私が、共感を下げて論理的に立てるよう、覚えたてのノウハウをアウトプットするよう淡々と伝えていった。

もし、私が仲介をしたら、一瞬は解決するだろう。
けれど、この件は、そもそも、母とある人との関係で起きているわけで
当事者が自力で解決しなければ、毒キノコはどれだけひっこぬいても、次から次へと生えてしまう。

そういえば、’しがらみ’に縛られる人ほど、不思議と愚痴が絶えないし、何かと否定的な発言が目立ち、人間関係のトラブルが絶えない。
そして、自分を否定されていると思った途端、怒りをあらわにする。

親しい人、大切な仲間が困っていて、その人の為になるからと自らを捧げる人を見て、素晴らしいと感じるだろうか。
一見美しい姿として思えるが、東北沖地震以来、’絆’という言葉が流行したが語源を調べた時を思い出す。

親しい人や大切な仲間だと思えば思うほど、曖昧になり、人との距離感を狂わせる。
距離感は歪みを生み、歪みが甘えを生み、甘えが助長し、気がつかぬ間に大きな問題へと肥大していく。

大きな問題になりかけていた一件を、母は何とか自力で解決した。

解決する中で、私がもっとも関心したのは、ずいぶん心を痛めてきた自分の矛盾に、母自身が気づいたことだった。
たったその一言を相手に伝えるだけで解決していくことなのに、親しい関係がゆえ、もっとも酷だ。

人は、そもそも信じることを快感として、快楽に溺れる性質を元々備えているようで、まさに信じる快楽が母の理性を邪魔していたのかのよう。

その件以来、長らく築いてきた私と母との関係性が一変し、並行して、
「あんたたち仲いい二人を見ていたら、旦那に優しくしようって気持ちが芽生えてきたわ。」
と、私と主人を見た母が、あれほどに犬猿していた自分たち夫婦関係をも穏やかに送ろうと、あの歳で変わろうと一歩を踏みはじめた。

そうそう、お年を召した亡くなった方の脳内を調べたら、神経細胞は逝くまで、活性し続けていると最近の研究で判明したようで、そうなると、年齢は関係なくて、自分の矛盾に気づけた時が、その人の成長のタイミングなんだろうなあと、ふと。

「もう歳なんだから・・・」
「母だから・・・」
「娘なんだから・・・」
さらり口にする人間だけにはならないよう自分に注意を促したい。

母との関係を良くしたい!と心底思い、それなりに行動をしていた時は、私たちの関係は良くならなかったけれど、優しさの裏にある妬みや嫉妬のメカニズムを、私自身が理解できるようになったタイミングで、ようやく、居心地のいい母娘関係が築けるようになっている。





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posted by Michi at 06:57| Comment(0) | 穴場なグルメ店
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